創業者インタビュー レオス・キャピタルワークス誕生秘話!

PROFILE

藤野 英人(ふじの ひでと)

代表取締役会長兼社長 最高投資責任者

野村投資顧問(現:野村アセットマネジメント)、ジャーディンフレミング投資顧問(現:JPモルガン・アセット・マネジメント)、ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメントを経て2003年レオス・キャピタルワークス創業。
中小型・成長株の運用経験が長く、ファンドマネージャーとして豊富なキャリアを持つ。
投資教育にも注力しており、明治大学商学部兼任講師、JPXアカデミーフェローを長年務める。一般社団法人投資信託協会理事。 

湯浅 光裕(ゆあさ みつひろ)

代表取締役副社長

1990年ロスチャイルド・アセット・マネジメント入社、1993年日本株運用ファンドマネージャー就任、ロスチャイルドグループが海外で募集したユニットトラスト、年金資金の運用を担当する。
2000年、ガートモア・アセットマネジメント入社、中小型株ファンドの運用担当。
2003年、レオス・キャピタルワークス創業、取締役就任(現任)。運用本部長、ファンドマネージャーとして活躍、国内外資産運用業界について造詣が深い。

五十嵐 毅(いがらし たけし)

営業本部長

SMBCフレンド証券、大阪証券取引所ヘラクレスを経て、2003年レオス・キャピタルワークス入社。
SMBCフレンド証券では東京、ロンドンで国内外機関投資家向けリサーチセールスを行なう。大阪証券取引所ヘラクレスでは新興市場運営に携わった。

レオス・キャピタルワークスは、現、代表取締役社長の藤野英人、代表取締役副社長の湯浅光裕、営業本部長の五十嵐毅と他1名で2003年に立ち上げた投資運用会社です。

今回は、レオス・キャピタルワークスの創業ストーリーを探るため、創業者の3人にインタビューを行ないました。インタビュアーは、常務取締役の、白水が務めます。

元々レオスを立ち上げようと決断したのは藤野さんですか?

藤野:元々起業しようというのは社会人になった頃から考えていて、外資系運用会社で働いていた2000年頃には、今のレオスのような投資運用会社を創るという具体的なイメージはあったかな。お客様のことを考えた良い運用会社、良いファンドを作るには、ファンドの運用者である自分で運用会社を創って、自分達でブランディングしなきゃいけないな、と考えていたんだよね。

湯浅さんも、運用会社を立ち上げたいという想いがあったそうですね。

湯浅:運用をやっている人って、いつかは自分で運用会社を創って運用をしたいと思っているんじゃないかな。

通常の運用会社では、会社から「ハイテクファンドやって!」「バイオファンドやって!」と指示されてファンドを運用する場合が多いんだけど、そういった決められた枠の中で運用をしていると、本当に良い企業を見つけたとしても投資制限があるから投資できない場合があるんだよね。

だから、自分たちでビジョンを持って企業に投資するためには、自分たちで会社を立ち上げて、自分たちでルールを決めて、お客様にも僕たちの投資のイメージを伝えながら投資をしていくしかない。お互いにハッピーな関係でお客様の資産を増やしていくためにも、「起業して自分でやればいいじゃん?」と、思ったんだよね。

でも、ひとりでやるのって、難しいなあと。どうすっかなーと思ってたところに、藤野さんから電話がかかってきた。(笑)

藤野:僕の中で会社を立ち上げるなら、こういう人とやりたいなあというイメージがあって、まず大事なのは、良い意味で業界っぽくなくて、大義で動いている人。そして、日本の中小型株運用のキャリアがある人がよかった。運用って継続が大事だから、爆発的に成績をガーンと上げた人というより、細く長く淡々と続けている人がよかったんだ。だから湯浅さんは、一緒にやりたい人リストのかなり上位に入っていたんだよね。起業の準備を始めた頃、風の噂で湯浅さんが前職を退職されたと聞いて、ダメもとで電話してみたんだ。

湯浅:ダメもとだったんだね!すごいね。

五十嵐さんにお声がけしたのも、同じ時期ですか?

藤野:そう。ほぼ同時期。

五十嵐:僕の勤めていたナスダックジャパンが、ちょうど日本から撤退するタイミングで、実は金融庁へ転職しようと思っていたんだ。

五十嵐:証券会社で働いていた頃に、ノルマを達成するために金融商品を売る体質を目の当たりにして、これはお客様のためになっていないんじゃないかなぁと思うことがあった。その頃から「業界を変えたい」という想いをずっと持っていたんだ。金融庁に行けば業界を変えられるかもしれないと思って受けていたんです。もし金融庁に受かっていたら、金融庁を選んで、きっと今ここにいないと思う。(笑)

湯浅:あのタイミングで、五十嵐さんが落ちてくれて良かったよ。(笑)

五十嵐:でも結局、金融庁で成し遂げたかった「業界を変えたい」という想いを、今レオスで働く中でできているように感じる。

会社理念は、いつ、どれくらいの期間をかけて作られたんですか?

藤野:最初の話し合いから、会社をつくる直前まで、半年間話し合って決めた。

湯浅:仕事柄いろんな会社を見てきてるけど、理念ってやっぱり大切なんだよね。最初はたった4人の会社だったけど、それぞれが仕事を進めていくとバラバラの方向を向き始めて、訳がわかんなくなっちゃう。実際にそういう会社をいくつも見てきたから、「結局僕たちって、なんだっけ?」って戻ってこられる、お守りみたいなものが欲しかったんだよね。

湯浅:みんなでよく話し合って、まだ世の中にないサービスについて考えていくと、色々なアイデアが出てくるんだよね。で、総合していくと、僕たちのやるべきことは、「資本市場を通じて社会に貢献します」ということになったんだ。

藤野:社名とロゴの色も、かなり悩んだよね。最初は"流れ"という意味を持つギリシャ語のレオスだけで、キャピタルワークスはなかったの。それに、ロゴも青かった。

(奥側が創業当時のロゴ、手前が現在のロゴ)

藤野:レオスだけだと何の会社か分からないから、投資運用会社らしい名前をつけようってなったんだけど、投信投資顧問とかは普通だよねって。ちょっとひねって、職人たちのいる工房みたいになりたいねって。で、工房にあたる言葉を探してたら、アメリカの映画会社のドリームワークスに工房の意味があるってなって。じゃあ、ワークスにしようってなったの。それで、レオス・キャピタルワークス。

藤野:ロゴの色も変えたんだよね。最初は金融機関は信用が大事だと思って青にしたんだけど、段々やっていくうちに、信用・信頼を大事にする人は大手の資産運用会社を選ぶよね、ということに気付いて、赤にしたんだ。お客様が僕らに期待しているのは、新しいことへの挑戦だって分かったから。今のロゴは、世界的なデザイン会社のnendoに作ってもらった。

五十嵐:点字のロゴを見たときは、「そうきたかー!」ってすごい感激したなあ。

藤野:本来見えてないものの価値を、投資することで見えるかたちにして、数字で顕在化させるのが僕らの仕事なので、点字はそういうものの表れだと。それがレオスなんじゃないかっていうのが、彼らとディスカッションして出てきたんだよね。

社名とロゴに3人の想いがたっぷりつまっているんですね。これからレオスの仲間になってもらう方にも、ぜひこの話から、伝えていきたいと思います。

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