民間ロケットの夢!インターステラ社MOMO2号機と ひふみろの挑戦
Rheos Now
十勝にある大樹町で、ロケットの開発をしている民間企業・インターステラテクノロジズ株式会社(以下、インターステラ社)。レオスは観測ロケット「MOMO」2号機のメインスポンサーをつとめました。
マスコットキャクターの「ひふみろ」が描かれたロケットが宇宙に飛び立つ予定!
……でしたが、報道でも伝えられてきましたとおり、残念な結果になってしまいました。
(お知らせ 観測ロケット「MOMO2号機」打上げについて お礼とご報告)

ずいぶんご心配をおかけしましたが……僕は元気です!
ただ、スポンサーとして今回のチャレンジを支援したことには、わたしたちにとっても大きな意味がありました。夢に向かう皆様の様子を、ここでお伝えしたいと思います。
地元の参加者代表として、十勝・大樹町在住のライター、神宮司亜沙美さんがレポートしてくださりました。

入念なリハーサルを終えて臨んだリベンジ戦
4月30日に行なわれたMOMO2号機の打ち上げ。達成できれば日本初の民間企業単独による宇宙への到達、という壮大なチャレンジを、発射場を望むことができる観覧デッキでレオスのお客様と共に見守りました。
ところが、燃料を送り出すための窒素ガスが漏れていることが判明し、この1回目の打ち上げは延期に。残念な気持ちを抱えながらも、次回への成功を願い大樹町を後にしたのです。

スタッフが着ているのはこの日のために作った「ひふみろTシャツ」!

1回目の失敗を学びに、リベンジ戦の成功に向けて対策を講じた部分を含めて、入念な確認が行われていました。2ヶ月間という短い期間の中で、エンジン単体の燃焼実験やフルドレスリハーサルと言われる点火前までのリハーサルを数回実施。
点火前までの状態では、問題となり得る不具合を取り除いた状況でリベンジ戦を迎えたのです。
MOMO2号機の打ち上げは、落下と炎上という結果に
「今度こそ、成功させる」
そのために行なってきた入念なリハーサルの甲斐もあって、6月30日に行われた2回目の打ち上げ準備は、今まで以上に順調に進んでいるように見えました。




午前5時30分。ついに打ち上げの時間。
会場中が発射場を見据え、その様子を見守りました。
激しい燃焼音とともに数秒間浮き上がった機体は、途中で推力(すいりょく)を失い落下。その衝撃で機体は炎上……。
発射場から離れた会場は、一瞬何が起こったのかわからず静寂に包まれていました。

今度こそ宇宙へ。
そう願ったMOMO2号機のチャレンジは、宇宙への到達ならず、終了を迎えました。
前を向いて、歩みを止めないこと
前日夜からの作業で疲れが溜まっている中、メンバー総出で作業にあたり、調査材料となる機体や破片はその日のうちに発射場の建屋の中へ運ばれたのです。


「成功するイメージでした」と、インターステラ社の若いエンジニアは言いました。MOMO1号機の打ち上げから、MOMO2号機の1回目の延期を経て迎えたリベンジ戦。入念な準備を重ねてきたからこそ込み上げてくる悔しさが垣間見えました。
打ち上げ実験から約2週間が経ちました。現場は、状況の整理と関係各所への報告を最優先に進んでいます。MOMO2号機の打ち上げ実験に関する原因究明は、有識者の力も借りながら進めていくそうです。現場は少しずつ次の打ち上げに向けて動き出しています。

「みんなのロケット」は次なるチャレンジに向けて
クラウドファンディングで総勢924名の方から、28,426,500円という支援をいただいたMOMO2号機。打ち上げ当日も町を挙げて民間企業の取り組みを応援する姿が見られ、その姿はまさに「みんなのロケット」でした。
記者会見の場で堀江貴文さんは言いました。
「ベンチャー企業が通るデスバレー(死の谷)。ここを超えられるかどうかが、企業存続の別れ道になります。ロケット開発におけるデスバレーはIT企業とは匹敵にならないほど深いです」
1回の打ち上げ実験でも巨額の費用がかかるロケット開発。宇宙への道のりが近くなるほどに、宇宙への到達、その先の輸送業まで到達するには、資金や人材も含めてまだまだ多くの支援が必要となることを実感しました。




レオスのメンバーもずっと応援しています!

社員みんなでお迎えして、応援の気持ちを伝えました。


ひふみろと再会!熱いハグ!稲川社長はしっかりと次の挑戦を見据えていました。


レオスの考える「投資」とは、お金でお金を生むことを目的とした短絡的な博打ではありません。ある地域、ある会社、ある人たちに賭けて、その人たちの夢を繋ぐこと。それをあらためて教えてくれたのが、このロケット打上げプロジェクトでした。
夢に挑戦する姿に、わたしたちもたくさんの刺激をもらいました。

取材・文:神宮司 亜沙美
