ひふみの社会科見学in株式会社岩塚製菓
ひふみの社会科見学レポート
お客様と当社のメンバーが一緒に企業訪問し、現場の空気や働く人、商品、サービスに触れることで、経済や投資、企業を身近に感じて頂く「ひふみの社会科見学」。
第17回目となる今回は、新潟県長岡市に本社を構える「お米のおいしさ創造企業 株式会社岩塚製菓(以下:岩塚製菓)」さんのおせんべい工場を見学してきました。






専務取締役の郷さんと総務部長の西脇さんに岩塚製菓さんの歴史についてご紹介いただきました。


岩塚製菓さんは1947年(昭和22年)、日本有数の豪雪地帯である新潟県岩塚村(現:長岡市)で誕生しました。
冬になると積雪量が2メートルを超すことも珍しくない新潟県岩塚村(現:長岡市)。
周辺に住む農家の方々は、当時、11月~3月の農作業ができない期間になると、都市部の酒蔵などに働きに出る「出稼ぎ」に行くことが当たり前になっていました。
「これでは家族が離れ離れになってしまう。地域の人たちが出稼ぎに行かなくても良いように、岩塚に産業を起こそう」
こうして産声を上げた岩塚製菓は、創業から約70年経った今でも「地域とともに生きること」という理念を掲げ、地域の農家と連携したお米作りや、地元の小学生に向けた工場見学などを行っています。


岩塚製菓さんのおせんべい作りを支えるのは、おせんべいの原材料となる「お米」へのこだわりです。
だから、良い原料を使用しなければならない。
ただし、良い原料からまずい加工品もできる。
だから、加工技術はしっかり身につけなければならない。
いくら加工技術を身につけても、悪い材料から良いものはできない。”
おせんべいのおいしさの原点は原材料である「お米の風味」。お米の味、香りがしっかりと感じられるかどうかで商品の良し悪しが決まります。おせんべいのおいしさ、お米の風味を追求していった結果「国産米100%使用」という選択にたどり着きました。

“AとBそれぞれのコップの中にお湯に浸したおせんべいが入っています。それぞれを嗅いでお米の香りを感じてみてください。どちらの方がお米の香りを強く感じますか?”

お客様
“A!全然違う!Aのほうがより香ばしいお米の香りがします!”
西脇さん
“よかった、Aに入っているのは岩塚製菓が作った国産米100%のおせんべい、Bは他社が輸入米粉で作ったおせんべいなんです。全く違いますよね?”

岩塚製菓 西脇さん
“お米は空気にさらされている期間が長ければ長いほど風味が落ちてしまいます。
外国で生産され製粉された米粉を使って、安くおせんべいを作ることもできますが、それだと本当のお米のおいしさを伝えることができません。なので、私たちは国産米100%でおせんべいを作っているんです。“
実際におせんべいの食べ比べをしながら、味の違いやお米の香りの違いなどを小さなお子さまにも分かりやすく教えて頂きました。







おせんべい工場に突入です!
おせんべい作りは、原材料となるお米に水分を吸収させ、柔らかくする行程からスタート。
大きなタンクで10時間ほど、じっくりと時間をかけて水分を含ませます。

十分に水分を含んだお米を水切りし、圧扁(あっぺん)ロールという機械を使って、お米を細かく砕いて粉末状にしていきます。


その後、粉末状になったお米と黒豆、その他の材料を配合し、水と熱を加えながら練り合わせて型抜きしていきます。










今回見学させて頂いた「岩塚の黒豆せんべい」は発売から17年、ヒット商品の「味しらべ」は発売から38年。岩塚製菓さんは長くお客様に愛される製品を数多く作っています。
そこには「食品である以上、流行に左右されるよりもおいしさが根本にあるべき」という岩塚製菓さんのこだわりがありました。地域に産業を作り、地域社会に貢献したい思いで、おせんべい作りを続ける岩塚製菓さんのこだわりを肌で感じた工場見学でした。
今回はお子さま歓迎企画ということもあり、お子さまと参加頂いたお客様から「いつも口にしているおせんべいがどのように作られているのか、子どもにも分かりやすく教えて頂きありがとうございました、夏休みのいい思い出になりました。」との声を頂きました。
ひふみの社会科見学がお子さまと一緒に「お金」や「経済」について学ぶきっかけになれば私たちもとてもうれしく思います。
これからもお子さま歓迎の社会科見学を各地で企画して参りますので、お子さまと一緒にご参加ください!
ご協力頂いた岩塚製菓のみなさん、ご参加いただいたお客様、ありがとうございました。