第五回 株式会社ホギメディカル様(その1)

ひふみの社会科見学レポート

5月27日(火)に「ひふみの社会科見学」を開催しました。
5回目となる今回は、“自然と健康を科学する”でおなじみの「株式会社ツムラ(以下:ツムラ)」さん、医療用消耗品等の製造・販売を行い、医療施設の経営合理化を総合的にサポートする「株式会社ホギメディカル(以下:ホギメディカル)」さんを訪問し、最後に懇親会で薬膳鍋を囲むメディカルツアーとなりました。

午前9時30分にJR常磐線ひたち野うしく駅に集合。
まずはツムラ茨城工場を訪問しました。
工場に隣接するツムラ漢方記念館で会社説明をして頂き、館内見学を行いました。

ツムラさんでは主に病院等で処方される漢方製剤の製造・販売を行っており、そのシェアはなんと80%を超えています。(2014年3月末)

さらに、ツムラさんでは漢方製剤の製造・販売のみならず、全国の医学部・医科大学に対する漢方医学教育の支援などを行う「漢方医学の確立」に向けた取り組みや、漢方製剤のエビデンス(科学的根拠)を確立するための「育薬」も推進しています。漢方製剤の使用量は年々増加しており、医療現場において果たす役割も大きくなっています。漢方記念館では漢方の歴史や製造方法を教えて頂きました。漢方製剤の原料となる生薬に触れたり、匂いを嗅ぐこともできます。

漢方は古代中国の医学が、5?6世紀に日本に伝わり、その後1,400年以上の年月をかけて独自の発展をしてきた我が国の伝統医学です。治療に使われる漢方薬は処方ごとに決められた複数の生薬(天然の植物や動物など)を一定の割合で組み合わせて作られるそうです。生姜や山椒、みかんの皮や牡蠣の殻、セミの抜け殻も生薬になるんだとか。自然の力ってすごいですね。
昔はこの百味だんすに生薬を入れて保管していたそうです。
薬研と呼ばれる道具を使って細かく砕いた数種類の生薬を、沸騰したお湯で煎じた 液体の漢方薬が多いのですが、粉薬や丸薬もあるそうです。時代劇に出てきそうですね。
現在、ツムラさんでは東京ドーム3.8個分の広さを持つ工場で漢方を生産しているのですが、液体だった薬を顆粒状の薬にしている以外は今も昔も変わらない製法なのだとか。
昔から伝わる薬が現在も使われていると思うと昔の人の偉大さを感じました。

(その2に続きます) 

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May.29,2014