3600社の情報が一冊に~会社四季報の使い方

教えてひふみろ

レオスの運用部メンバーが持ち歩いているこちらの分厚い本、表紙には「会社四季報(以下:四季報)」と書いてあります。「四季報」とは一体どんな本なのでしょうか?そこには何が書いてあるのでしょうか?レオスの運用部メンバーに聞いてみました。

「四季報」とはどんな本ですか?

「四季報」とは四半期に一度(3月、6月、9月、12月)、東洋経済新報社から発売される本のことです。
国内の株式市場に上場している約3600社の業績や財務情報などが掲載されていて、投資したい企業を探すためのツールとして機関投資家や個人投資家に広く利用され、株式投資には欠かせない必須アイテムです。中はこのように1ページに2社ずつ、3600社分の情報がぎっしりと詰まっています。

一冊のなかに日本の上場企業の情報がギュッと詰まっているんだね。
四季報に書かれた情報をもとに、投資したい企業を探していくのかな?

「四季報」はどのように見ればいいのですか?

1社分のスペースには、各社の会社情報、会社業績などが細かな文字でぎっしりと書かれていますが、注目すべきは「記事欄」に書いてある「増」と「最」。名前を聞いたことがある会社を探すよりも増収や増益、最高益といったワードを探しながら、ザーッと眺めてみることをおススメします。そして、気になった会社の「会社業績欄」や「財務・株価指標欄」を詳しく見ていくと、お宝銘柄を発掘できるかも?!
そして「記事欄」に書かれた内容を元に、どうして売上が増えたんだろう?どうして利益が減ったんだろう?といった数字の裏に隠されたストーリーを探っていくことで「増」や「最」の理由が見えてくることもありますよ。

「有名な女優さんが出演しているCM効果で売上が増えたのかな?」
「今期の利益を、将来のための投資に回しているから利益が減っているのかな?」
といった想像力を働かせて、「増」と「最」というキーワードの裏に隠れている各社のストーリーを探っていくんだね。

四季報の活用方法は人によって違うのですか?

基本的には上記の使い方をするようですが、細かい活用方法はレオスの運用部メンバーでもそれぞれ違っているようです。今回はファンドマネージャーの湯浅とシニア・アナリスト栗岡に聞いてみました。

基本的には「会社業績欄」を見てコンスタントに利益を出しているかといった点を確認しますが、わたしは「株主・役員構成欄」にも注目して見ています。
投資する会社を選ぶ上で、その会社のオーナーシップが誰にあるかというのは大切なポイントです。
(ファンドマネージャー 湯浅)

ぼくは「記事欄」を読んでワクワクするか?というところに注目しています。
四季報は数字や文字が並んだ無機質なモノという捉え方をされがちですが、「記事欄」をじっくり読んでみると、「好調」、「強気」といった言葉が並んでいて、その会社を取材した記者の高揚感が伝わってくることがあるんです。
記者の高揚感を感じながら会社の業績などを調査していくと、投資したい会社に出会えることが多いんです。
(シニア・アナリスト 栗岡)

レオスの運用部メンバーの中でも、四季報の活用方法は違うんだね。
基本的には「増」と「最」というキーワードに注目して、自分に合った四季報活用法を探していくことが大事なんだね。

まとめ

日本にはまだまだ知らない企業がたくさんあって、四季報に載っている企業から未来の日本を代表する企業が出てくるかもしれないと思うとなんだかワクワクしてくるね。
早速本屋さんに行って四季報を手にとってみよ。