桐たんす物語

教えてひふみろ

Q:投資をするのは初めてなんですが、
投資を始めるにあたって大切なことって何ですか?



大切なことは3つあります。

1つ目は「小さく始める」こと。

まずは自分が「手に汗をかかない」金額から投資を始めるのをおすすめします。
毎日の値動きが不安で眠れなくなったり、仕事がおろそかになったりすると大変ですからね。

2つ目は「分散する」こと。

投資の世界には「卵はひとつのカゴに盛るな」という格言があります。
これは分散投資の大切さを説いた格言です。

卵をひとつのカゴに入れていた場合、そのカゴを落としてしまうと卵は全て割れてしまいますよね。しかし、複数のカゴに分けて入れていた場合、ひとつのカゴを落としたとしても、ほかのカゴに入っている卵は割れず、被害を最小限に抑えることが出来ますよね。

投資も同じです。
一般的に、ひとつの銘柄やひとつの投資信託だけに投資するよりも、複数の銘柄や複数の投資信託に投資することでリスクを分散させることができるといわれています。

そして

3つ目は「時間を味方につける」こと。

実は、昔の日本には「時間を味方につける」ことで資産を作る、ある慣習があったそうです。

ひふみ版 桐たんす物語

小川家にも待望の第一子くるみちゃんが誕生しました。

お父さんのゆうたさんは、昔から「幸福をもたらす木」と伝えられている桐の木を植えて、くるみちゃんのこれからの人生の幸せを願いました。

くるみちゃんは両親の愛情をたっぷりと受けて、すくすくと育っていきます。
ゆうたさんは、大きく成長していく桐の木を見ながら、くるみちゃんの成長を見守ります。
大きくなるまでに、晴れの日も雨の日も、時には嵐が吹く日もありましたが、家族みんなで助け合い、支え合い、時には周囲の手を借りながら大切に育てていきます。
そして、くるみちゃんが結婚する日。
ゆうたさんはくるみちゃんと一緒に育ててきた桐の木で桐たんす作り、嫁入り道具として持たせてくるみちゃんの幸せを願ったそうです。

「くるみがこれからも幸せでありますように」

くるみちゃんが生まれた頃は小さな苗木だった桐の木も、時間をかけて大切に育てることでくるみちゃんと一緒に成長し、桐たんすを作れる程の大きさに成長しました。

「子ども」も「桐の木」も大きくなるには時間がかかるものです。

実は、「お金」も一緒なんです。
どうしてもすぐに大きくなることを期待しがちですが、お金も大きくなるには時間がかかるものなのです。投資をするときも時間を味方につけてゆっくり、長く育てることが大切なんです。