第九回ひふみの社会科見学

ウチヤマHDは九州地方を中心に全国各地で介護施設「さわやか倶楽部」やカラオケ店「コロッケ倶楽部」を運営していて、「幼青老の共生」というスローガンのもと、幼年～青年～老年、共に楽しく過ごせるような社会を目指している会社なんだ。
百聞は一見にしかず。さあ、見学に行くよ！

ひふみろ君、早くおいで。これから、ウチヤマHD創業者の内山社長に会社について説明してもらうよ。

ウチヤマHDは、私が18歳のときに実家のお米屋さんを継いだところからスタートしました。その後、お米屋さんの土地が道路買収にあったことをきっかけに不動産ビジネスを始め、北九州市小倉に200棟にも上るビルを所有していました。

ところがバブル崩壊が訪れます。それまで高騰を続けてきた土地の価格が下がり、約250億円の負債を負うことになったのです。そのとき、ウチヤマHDを救ったのがカラオケ事業でした。 当時のカラオケ店は、広場にコンテナを並べる方式が一般的だったのですが、ウチヤマHDは保有していた空きビルを再利用して、日本で初めてビルに入ったカラオケ店を開店。最初は苦戦しましたが、店内でおいしい料理を提供することに力を入れることでファミリー層を取り入れることに成功。当時のカラオケブームも重なり、安定的な収入を得られる企業へと成長していきました。

ウチヤマHDはカラオケ事業だけでなく、飲食事業もやっているから、カラオケ店で提供している料理がおいしいことでも評判なんだ。

介護ビジネスを初めたきっかけを、内山社長に聞いてみようか。

実は私には昔からお医者さんになりたいという夢がありました。
家業を継ぐことになったのでその夢を諦めざるを得なかったのですが、お米屋さんをやっていた時にお米を各家庭に配達に行くと、寝たきりのお年寄りを見かけることが多く、いつか介護が必要な方々のためになる事業をやりたいという思いを抱いていたそうです。そして、平成10年に資金を投じて介護ビジネスをスタートしました。
入居者様の「生きがいをつくる」をモットーに職員・入居者様が一緒になって「そば打ち体験」や「まぐろの解体ショー」などのイベントを毎月のように開催しています。そういった入居者様の「いきがいづくり」に加え、業界に先駆けて入居一時金無しという料金システムを導入したことでお客様から好評を頂き、現在では60ヶ所を超える介護施設の運営を行っています。

介護施設「さわやか倶楽部」にも行ってみようか。

ウチヤマHDの介護施設「さわやか倶楽部」では、こうした施設案内などを入居者様が自ら行ない、職員さんと一緒になって自分たちの施設を運営しているんだ。入居者様それぞれに役割を持ってもらうことで「生きがいづくり」をサポートしているんだよ。

そうだね。
ウチヤマHDに投資されたお金は、カラオケ店「コロッケ倶楽部」に訪れるお客様に、カラオケとおいしい料理を楽しんでもらいたい、介護施設「さわやか倶楽部」の入居者様の「生きがいづくり」をサポートしたい、といったウチヤマHDの想いを応援するために使われているんだよ。