八尾 尚志 インタビュー

運用部 シニア・アナリスト

八尾 尚志Yatsuo Hisashi

やつお ひさし。1990年、和光証券(現みずほ証券)入社。 三菱証券(現三菱UFJモルガンスタンレー証券)を経て、2004年、オプティマル・ファンド・マネジメントに入社。同社では、インベストメント・アナリストとして活躍、約7年半に渡り、年間400-500社の取材を行なった。
2013年、レオス・キャピタルワークス入社。

レオスの運用部が一つのサッカーチームだとしたら、ツートップにファンドマネージャーの藤野さん、湯浅さんがいて、他のメンバーが前方で積極的に動くフォワード。

僕は、後方で守備をしながら全体を見てパスを回して、攻撃の起点を作る大黒柱。ボランチだと思います。

「プロのテニスコーチか、弁護士か? 岐路に立った僕が選んだのは、全く違う道でした。」

 僕はもともと、金融業界志望ではありませんでした。新卒で証券会社に入ったとき、最初のうちは資金が貯まったら辞めて弁護士になるか、学生時代にのめり込んだテニスのコーチになろうと考えていました。単なる足掛けのつもりだったんです。

 そんな僕に、入社2年目で海外研修のメンバーに選ばれるという大きなチャンスが降ってきます。

 ちょうどその頃に日本のバブルが崩壊。景気が悪い中せっかく行かせてもらうんだから、きちんと勉強して会社に貢献するぞ!と決め、1年間しっかり勉強して帰国しました。

 日本へ戻った翌年から、外資系の年金や投資信託を運用している機関投資家のお客様向けに日本株の営業する仕事に就くことになります。日本の企業を分析し、その中から魅力的なものをお客様に提案していく仕事です。

 元々細かい分析をするのが好きだったので、「この仕事、思っていたよりずっと面白いぞ!」と気付き、金融業界で働くことがどんどん楽しくなっていきました。

「証券会社でやってしまった、大きな失敗。思い入れが強すぎた結果だった。」

 あるとき、「これはいい!」という企業に出会い、お客様に強くお勧めして買っていただいたことがあります。その後、僕の思惑通り株価はドン!と上がりました。しかし、しばらくすると株価が徐々に下落。結果として僕の業績見通しが大きく外れ、お客様に損をさせてしまいました。

 そのときお客様から、こう言われました。

 「八尾には、一旦良いと思ったら思い入れが強すぎるところがあると思っていた。これで学んだだろう。」

 この大きな失敗を機に、僕は「負けない投資」を意識するようになりました。

 大切なお客様の資産運用のお手伝いをするためには、業績などの数字はあくまでも数字として扱って、自分の解釈や価値観を入れないようにしなければならない・・・。僕の個人的な思い入れから企業の未来を良いほうに捉えすぎることは極力避けるようにしよう、と強く決意しました。

 僕は、運用スタイルをあえて持ちません。運用スタイルを持っていると、自分の考えや意見に凝り固まって、そのとき最良の選択ができなくなってしまうことがあるからです。他のメンバーが自分の「好き」や個性に合った銘柄を拾ってきたら、僕はそのバランスが取れるような銘柄を拾ってきます。

 あの失敗以来、どこの運用会社へ行っても、なるべく主観は入れず、数字や物事はとにかく多面的に見るようにしています。

「お客様に対して誠実であるために必要なのは、社員同士のコミュニケーション。」

 また、運用しながらお客様の資産を誠実にお守りするためには、個人プレーだけではなく、チームでの風通しの良さも不可欠だと考えています。

 チームのコミュニケーションがうまくいっていないと、お互いのミスを隠し、指摘し合えない環境になってしまいがちです。旗色が悪くなってしまったとき、真っ先に上手く立ち行かなくなってしまうのはこのようなチームなのかもしれません。

 特に、お客様が不安を感じてしまうような相場であるときこそ、チーム一丸となって解決策を見出していかなければいけません。うまくいかないときにバラバラになってしまうようなチームでは、お客様の不安に誠実にお応えすることはできません。前職で、ファンドマネージャーが海外にいたこともあり、コミュニケーションが不足してしまっていたな、という後悔があるので、僕のコミュニケーションを大切にする姿勢は、レオスに入社する以前から、ずっと変わりません。

 レオスは元々藤野さん、湯浅さんの人柄もあり、とても風通しの良いチームではありますが、僕はこれから人が増えていく中でも、一人ひとりが話し合いやすい雰囲気をきちんと作っていくようにしようと、ずっと意識しています。

 運用だけでなく、社内の雰囲気作りにおいても、「ボランチ」でいるということを日々意識しています。

「“良い会社”で在り続けなくては、出来ないことがある」

 今後レオスの一員として成し遂げたいことは、機関投資家と投資先企業、というだけではなく、投資していない企業にとっても、「レオスって、本当に良い会社だな」とか、「レオスの人と会ったら、モチベーションが出てきた」と感じていただけるような存在になることです。

 これは、確かな理念を持って、かつ、社員にとってもお客様にとっても「良い会社」で在り続けなければできないことだと思います。これからレオスがいずれそういう会社になったときに、僕もメンバーの中にいたいなあ、と考えています。

(最後に、お客様に一言お願いします。)

 「お客様がひふみ投信を持ってくださっていることに価値が生み出せるように、これからも働いていきます!」