小野 頌太郎 インタビュー

運用部 アナリスト

小野 頌太郎Ono Shotaro

おの しょうたろう。2012年、レオス・キャピタルワークスにアルバイトとして入社。
2014年、東京大学農学部卒業後、新卒で当社に入社。トレーディング部にて国内株式の執行業務、パートナー営業部にて国内外の投信および機関投資家営業に従事。2018年4月から運用部でアナリストとして企業調査を行なう。

中高時代はアメリカNYに住んでいました。10代で既に株式投資を始めていた学生が多かったことや、ウォールストリートに訪れる機会が多かったこともあり、自然と金融市場に関心を持ちました。

大学で日本に戻った後も、証券会社や運用会社の方々と交流し、投資に関わる様々な本を読み漁っていく中で、特に投資家として活躍している人たちの生き様に、憧れるようになりました。

「今でも大切にしている言葉」

学生の頃から運用業界に近い場所で活動できていたのかといえば、そうでもありませんでした。学業の専攻は農学、サークル活動はスポーツで、運用とは全く違う方向を向いていました。憧れる一方で、進め方や関わり方がわからず、のらりくらりしていた時期だったように思います。そんな時、ある小さなベンチャー企業の長期インターンシップに初めて参加しました。 

今は上場して大きく成長した会社ですが、当時まだ社員が3、4名、さらに自分と同じ学生のアルバイトが数名いるような会社でした。しかしそんな会社であればこそ、素晴らしい出会いがあり、よく社長と仕事をさせてもらい、様々な経験を積むことができました。

当時まだ30手前だった同社の創業者で現社長は私にとってメンターのような存在で、彼から多くを教わりました。その中の一つで、今も大切にしている言葉に、「しつこくあり続ける」が、あります。

何かを達成する上で、一つのことをやり続けることは重要ですが、それが非常に難しい。彼があえて悪い意味にもとられるような「しつこい」という単語を使ったのには、悔しさをエネルギーに変えてやり続けることの面白さだったのではないかと、今回振り返ってみて改めて思います。

株式市場に深く関わるようになってからは、論理では説明できない難しい事象に何度も会い、そのたびに悔しい想いをしてきましたが、それでもなぜやり続けるのかと考えると、悔しさをエネルギーに変えて次に繋げる面白さや強さがあるからなんだろうと思います。

そんなこんなで“しつこく”投資について調べていたら、偶然ツイッターで藤野さんが学生のアルバイトを探しているツイートを見かけたことが、レオスとの出会いでした。ようやく出会えたプロの現役株式ポートフォリオマネージャーやアナリスト。身内びいきでもなんでもなく、本当にカッコよくて、当時のチームの白黒写真なんて、強烈に痺れました(笑)。学生アルバイトとしてレオスに加わり、その後、新卒で入社しました。

「土地を豊かにする森林」

19世紀ドイツで活躍し鉄血宰相の異名を持つオットー・フォン・ビスマルクは、森林投資に熱心だったと云われています。理由は単純で、土地を豊かにし、利益を生むからです。その事実を知って驚き、大学では林学を学び、森林についての理解を深めました。

そこで学んだ事は
森が育つにはとんでもなく時間がかかり、時間を敵にしてはいけない
成長を止めたり、全体の成長を阻害するものは取り除かないといけない
成長している木であっても、より大きく成長するために調整が必要になる
自然災害という予測不可能な事象もある
そして最後に、伐採した後は再び植林する
ということでした。

ビスマルクが投資したはるか以前から、人々にとって森林は立派な資産であり、投資先でした。実は日本でも1000年以上も前から、式年遷宮と呼ばれる森林資産の運用を、社会に貢献しかつ持続可能な形で行なっています。定期的に神社を建て替える式年遷宮の風習では、建て替えたあと、周りに木を植えます。そうすることで昔の人たちは100年以上先を見据えて、森を管理していたのです。こういった森林とヒトとの関わりは、株式市場と投資家の関わり方とも通ずると考えています。

「森とレオスの思いがけない共通点」

レオスに入社してから学んだのは、ひふみの運用もまた「時間を味方につける運用」だということです。企業の成長は森の成長と同じで、数日数ヶ月といった短期ではなかなか得られません。社会を豊かにする素晴らしい成長企業に投資できたとしても、収穫までには当然時間がかかります。そして一度投資を決めたら、短期的な変動に惑わされず、企業と長くお付き合いする“しつこさ”も大切なんだと思います。

ただし、ここでいう“しつこさ”とは、盲信や心酔とは違います。それは、「理念を貫き通す力」です。

どんな企業も判断を間違えることもあれば、予測不可能な出来事に直面することがあります。そこで成長が止まってしまったり、不正によって社会の発展を阻害するようなことがあれば、売却という選択を取るべきです。

企業は実現したい理念のために、様々な困難を乗り越えて成長していきます。それを応援する投資家として、時間を味方につける“しつこい”投資という形もあるんじゃないか、それは持続可能な資産形成の一つになりえるのではと思っています。

 (最後に、お客様に一言お願いします。)

  いつもありがとうございます。

      皆様に、ひふみ投信を通じて長く資産運用を楽しんでいただけるよう運用していきます。よろしくお願いいたします!