本日の日米の株価変動について運用責任者からのメッセージ

ニュースリリース

いつもひふみをご愛顧いただきありがとうございます。

本日の日本株式市場は、TOPIXがマイナス51.15ポイント(-3.10%)、日経平均株価がマイナス822円45銭(-3.72%)と大幅に下落をしました。このような中でひふみ投信も前日比マイナス2,062円(-4.35%)、ひふみプラス 前日比マイナス1,679円(-4.34%)、ひふみ年金 前日比マイナス616円(-4.34%)と大きく下落し、お客様にはご心配をおかけしております。

ひふみの基準価額下落にともなう臨時レポートは原則、基準価額が5%以上下落したときにお出ししています。今回の基準価額の下落はその基準より小さいのですが、昨今の株価変動について不安を感じていらっしゃるお客様へ、少しでも不安の軽減につながればとわたしたちの考え方、そしてマーケットの見通しを改めてお伝えいたします。

経済調査室長 三宅の目

本日の日本株は前日の米国株急落を受けて、大幅安になりました。

米国株の急落要因として以下の5つの動きが挙げられます。 

①    米国の新築住宅販売(9月)が前月比-5.5%(コンセンサス-0.6%)、前月分も大幅下方修正となり、米国景気の先行き下ブレ懸念を招いたこと

②    米国で爆弾のような不審物が相次いで発見されたこと(同時多発テロ懸念)

③    サウジ情勢の不透明感

④    米中貿易戦争

⑤    中間選挙(11月6日)を控えて機関投資家などのリスク資産圧縮

特にこの中で①と②が主因と推察されます。10月10、11日の米国株急落は金利上昇懸念が主因でしたので、背景が変化しています。

米国のS&P500種でみると、最高値が2,930.75(9月20日)、急落前の直近高値が2,925.51(10月3日)でした。10月24日の終値が2,656.10でしたので9月20日の最高値に比べて、-9.4%です。ノーマル調整(スピード調整)が概ね10%の下落、局面変化(弱気相場への転換)などが15%以上の下落といわれるので、単なるスピード調整なのか、局面変化を示唆する下落なのかの岐路にさしかかる水準にあります。

なお、米国の経済指標は消費者信頼感や所得・雇用環境、鉱工業生産指数などが総じていえば堅調です。金利上昇などが住宅市場に悪影響を及ぼす可能性は否定できませんが、上記①は過剰反応の可能性があると思います。また、②の爆弾騒動は時間経過とともに落ち着きを取り戻す可能性が高いと推察されます。日本株は様々なバリュエーション指標からみてかなり割安な水準にありますが、米国株が仮に落ち着きを取り戻しますと水準訂正高が予想されます。

年末にかけて重要イベントが目白押しですが、特に米国の中間選挙(11月6日)が注目されます。民主党優勢が伝えられていましたが、トランプ大統領への支持率上昇など共和党が巻き返しの動きを見せており、接戦の様相です。現在の米国議会は両院ともに共和党が過半数を占めていますが、先例では中間選挙で与党が不利になりがちです。仮に民主党が下院か上院のどちらかで過半数を獲得しますと、トランプ大統領の進める政策にブレーキがかかりそうです。ただ、既に法人税などの大規模減税によって米国経済は堅調なため、一段の景気刺激策が抑制されるのは利上げ打ち止め期待につながり、むしろ市場に朗報かもしれません。

一方、米中貿易戦争は年末に向けて佳境となるでしょう。米国は対中輸入品に対して第一弾で500億ドル分に25%、第二弾で2,000億ドル分に10%の追加関税を課しましたが、2019年1月から第二弾分の追加関税を25%に引き上げると宣言しています。そうなると、対中輸入品約5,000億ドルの半分に25%の追加関税が課されます。中国経済にとっては失速不安が一気に強まるでしょう。中国はそれを避けるため、大別すると、①輸入拡大プログラムや国内産業保護政策の是正などの妥協策を打ち出すか、②妥協を示さず、大規模な景気対策を打ち出し失速回避に動くかが想定されます。リーマン危機(2008年9月)の後に中国政府は大規模対策(4兆元経済対策)を打ち出しましたが、バブル発生などの副作用が大きかったこと(失敗であったとの評価)などを考えますと、前者を中心に議論を進めるとみられます(②によるバブル発生リスクを回避するとみられます)。

日本株は、年末にかけて重大イベント(不透明材料)を織り込む過程で乱高下を交えそうですが、①割安感の強いバリュエーション(企業価値評価)、②日本企業の経営変革(継続的な企業価値向上努力を指向する企業文化の浸透)、③企業収益の拡大と増配などの動きを考えると、基本的に上昇態勢固めになると予想しています。

運用本部 経済調査室長
三宅 一弘

運用責任者 藤野英人より

三宅が指摘していたとおり、今回の日本株の急落の背景が10月10、11日と変化をしているところに留意をしています。

短期的には不安感が投資欲を凌駕しており不安定な状況が続きますが、企業の本質的価値よりも割安なところまで株価が落ち始めています。ひふみの中身もパニック的に売られた銘柄に対して買いを入れており、もしもっと下がればさらにしっかりと買いを入れる予定です。

半導体関連企業の下落も目立ちます。そのような企業群の中にも半導体の需要が多少落ちても業績がしっかりしている銘柄もたくさんあるので、そのような会社への投資は未来には大きな収益を生むことでしょう。

残念ながらわたしたちがマーケットを上げたり下げたりすることはできません。わたしたちは市場をある程度予測し、市場のゆがみを発見し、本質的に成長する会社に投資をしていくことという基本的な動作をすることによって市場と向き合うことだけができます。今回の下落もそのようにしっかり市場と向き合っていこうと思っています。

わたしたちの一番の力はすばらしい会社を発掘して、それに投資をできることです。マーケットが下がるということは歓迎すべきことではありませんが、一方でよい会社に割安な価格で投資ができるチャンスでもあります。株価が上昇しようが下がろうが一喜一憂しないで、わたしたちが本来やるべきことに集中をしていこうと思います。

市場の変動に伴い基準価額も短期的には変動するのでお客様にはご不安をおかけしますが、社員一同全力で運用をしていきますので、なにとぞひふみをよろしくお願いいたします。また変化がありましたら、その都度、ご報告させていただきます。

今後ともひふみ投信、ひふみプラス、ひふみ年金およびレオス・キャピタルワークスをよろしくお願いいたします。全力を尽くして運用をします。


代表取締役社長
最高投資責任者

藤野 英人