本日の日米の株価変動について運用責任者からのメッセージ

ニュースリリース


いつもひふみをご愛顧いただきありがとうございます。

 本日の日本株式市場は、TOPIXがマイナス62.00ポイント(-3.52%)、日経平均株価がマイナス915円18銭(-3.89%)と大幅に下落をしました。このような中でひふみ投信も前日比マイナス2,022円(-4.02%)、ひふみプラス 前日比-1,649円(-4.02%)、ひふみ年金 前日比マイナス607円(-4.03%)と大きく下落し、お客様にはご心配をおかけしております。

ひふみの基準価額下落にともなう臨時レポートは原則、基準価額が5%以上下落したときにお出ししています。
今回の基準価額の下落はその基準より小さいのですが、昨日からの日米の株価変動について不安を感じていらっしゃるお客様へ、少しでも不安の軽減につながればとわたしたちの考え方を改めてお伝えいたします。

また、今回のレポートより経済調査室の三宅のコメントも「三宅の目」と題して掲載いたします。日本株ストラテジストとして36年間、調査業務一筋として一線で活躍した三宅の視点もどうぞご参考になさってください。

経済調査室長 三宅の目

今日の日本株のマーケットは大幅に下落となりましたが、大きな要因としては、前日(10月10日)の米国株が長期金利の上昇懸念や、米中貿易戦争の激化に伴う景気の先行き不透明感を背景にS&P500種が-3.3%の大幅安になったこと(世界的な株安)が主因とみられます。加えて、リスク回避的な流れの中で円高が進展したこと、資金フロー面で株式から国債(安全資産)に資金シフトの流れが生じたことなどが挙げられます。

今後の日本株に関しましては、震源地の米国株の動向が焦点とみています。
米国の10年国債利回りがどの程度上昇するのか、それとも落ち着いてくるのかが、カギとなるでしょう。なかでも、米国債の利回りが3.5%を突破する動きになるのか否かに注目します。

米10年国債利回りが3.5%を上回ってくると、米国の期待インフレ率は(実際のインフレ率も)約2%なので、実質長期金利(=10年国債金利-期待インフレ率)が1.5%超になることを示唆しています。換言すれば米国の長期国債の魅力が株式に比べて相対的に増し、株式の魅力が低下することを意味します(資金フローは株式から長期国債にシフトする動きを強めるでしょう)。
この場合には、日本株の大勢強気相場との見方には変更ありませんが、目先的には日本株の調整色が強まる可能性がありそうです。逆に米国金利が落ち着いてくるようですと、米国株、そして日本株も回復に転じるとみています。

株価は企業収益の期待成長率と長期金利水準(正確には期待収益率)が重要な要素になるので、企業収益の上方位修正期待が高まる局面では名目金利や実質金利の上昇に対してある程度耐性力がありますが、現状は貿易戦争などもあり、業績上方位修正期待は大きくありません。その分、名目金利や実質金利の動向がカギになるとみられます。

米国の実質長期金利が1.5%超というのは2008年秋のリーマンショック前あたりの水準です。現状の米国はインフレ率は2%程度で安定していますので、普通であれば実質長期金利がどんどん上がっていくとは考えにくいです。米国の長期金利の動向が注目されますが、現時点では、日本株が本格的な弱気相場に向かう転換点ではないと推察されます。

運用本部 経済調査室長
      三宅 一弘

運用責任者 藤野英人より

ひふみの基準価額が大きく下落し、お客様にはご心配をおかけしております。

わたしたちは事前の対応として、保有している米国株の比率を大幅に減らす、ないし銘柄によっては全売却を行なっています。理由は円安トレンドの一服感、これらの企業の株価が1年程度十分なリターンを稼いだことなどです。この対処は9月末から10月初旬にかけて行ないました。

一方でその資金の一部を米国株、および中国株の中でより時価総額が小さくて魅力的な会社にシフトを行ない、更に一部は現金のままで保有をしています。この結果、海外株の比率が約11%から約7%まで減少しており、基準価額の下落を抑える一助になってはいるものの、一方、もう少し大胆に削減をできたらより基準価額を抑えられたのではないかということについては反省をしています。

わたしたちは継続的に収益性が高い優良銘柄に投資を行なっていますが、このような急落期には過去儲かっている銘柄が大きく売られることが大きく、本日は保有株に急落した銘柄が目立ちます。しかし、市場が落ち着いて回復期に入れば、必ず優良株から急回復しますので、お客様にはここは信頼をしていただいて保有をしていただくことを強くお勧めします。

わたしたちの仕事は、投資運用業です。「投資」と「運用」は一緒くたに捉えられがちですが、その意味は異なります。

 「投資」とは、よい経営者が率いるすばらしい企業を選び応援すること

 「運用」とは、市場状況にあわせて適切な投資戦略をとること

 

 ひふみの過去の運用成績は、この2つにそれぞれ秀でていた結果であると考えています。今回の急落局面も、下がった銘柄の中からよい会社に「投資」を行ない、変動する市場にあわせて「運用」をしています。

 残念ながらわたしたちがマーケットを上げたり下げたりすることはできません。わたしたちは市場をある程度予測し、市場のゆがみを発見し、本質的に成長する会社に投資をしていくことという基本的な動作をすることによって市場と向き合うことだけができます。今回の下落もそのようにしっかり市場と向き合っていこうと考えています。

 

わたしたちの一番の力はすばらしい会社を発掘して、それに投資をできることです。マーケットが下がるということは歓迎すべきことではありませんが、一方でよい会社に割安な価格で投資ができるチャンスでもあります。

 市場の変動に伴い基準価額も短期的には変動するのでお客様にはご不安をおかけしますが、社員一同全力で運用をしていきますので、なにとぞひふみをよろしくお願いいたします。また変化がありましたら、その都度、ご報告させていただきます。

今後ともひふみ投信、ひふみプラス、ひふみ年金およびレオス・キャピタルワークスをよろしくお願いいたします。

全力を尽くして運用をします。

代表取締役社長
最高投資責任者
藤野 英人